液体や気体は攪拌することにより均一になりますが、粉体の場合には移動時の振動や攪拌などにより、粒度・比重差による分離・偏析が起きます。 このため、試験方法がいくら正確でも均一な代表試料を採取しなければ信頼できる結果が得られません。そこで信頼できる測定値を得るために大量の粉体試料から均一粒度・組成の複数試料に分ける操作を分割(縮分)と言います。
大量の粉体試料を2分割する器具が試料縮分器です。シュートが左右交互に付いた縮分器本体と受器、試料投入器から成り立っています。 左右相殺方を用いると縮分誤差を軽減できます。
縮分器のサイズは、シュートの幅[mm]を表しています。
シュート幅 5、10、20、30、50mm(シュート数 16)の5種類の製品を用意しています。
投入試料の最大粒子径はシュート幅のおおむね40%です。材質は塗装を施した鉄です。
先付のある採取用スコップは、粉体の複数個所より試料を採取し、代表試料を作るときに用います。先なしの縮分用スコップは、大量の試料を JIS M8100 の規定に従って一定の厚みを持った規定面積の方形に広げた後、等分に切り出して代表試料を作る時に用います。
インクリメントスコップのスコップ番号は、最大粒子径[mm]を表しています。
スコップの種類は、0.25、1、3 、5、10、15、20、30、40、50、70、100、125号の先付と先なしがあります。先なしの型番は数字の後にDを付けます。材質はステンレスです。